Automatic Call Distribution:着信呼自動分配のこと。
通常はPBXに組み込まれており、インバウンド業務には必須の機能。ACDは着信した呼をあらかじめ決められたルールに従って複数のオペレータのうち一人だけに接続する。

ルールとして最も簡単なのは、着信した順に空いているオペレータに接続するタイプ。このタイプは、業務内容が比較的均質で、オペレータのスキルによる影響が少ない小規模なコールセンターには適している。ただしオペレータスキルにバラつきがある大規模コールセンターなどでは、処理能力の高いオペレータに負荷が集中する事になり、オペレータのMotivationを阻害する要因にもなる。

高度なACDは、予め各オペレータスキルを設定しておき、それに応じて着信の頻度を変える事が出来る。また着信番号や発信者の番号、或いは曜日、時間、オペレータの着席数、オペレータの応答時間などに対応して着信するグループを設定出来たり、或いは特定のオペレータへ振り分けたりする事も可能。
CTIで統合化されたシステムでは、着信した電話の発信者番号から顧客データベースを検索し、顧客セグメントに対したオペレータへの接続を行うなどより高度な分配機能が実現出来る。